今がチャンス!キャッシュレス決済にかかる手数料が無料なワケ
- 「キャッシュレス決済って手数料が必要なんじゃないの?」
- 「導入しても手数料で儲けを全部取られてしまう」
というイメージがあってキャッシュレス決済の導入を躊躇されている方もいらっしゃるかと思いますが、実は無料でできるのです。
なぜ本来支払うべき決済手数料が無料になるのでしょうか?その理由を探ってみましょう。
目次
キャッシュレス決済の手数料
キャッシュレス決済の手数料には
- 「加盟店手数料」
- 「決済手数料」
という2種類の手数料があります。
それぞれどのようなものなのか、どれぐらい払う必要があるのか、見ていきましょう。
加盟店手数料
加盟店手数料は加盟店が決済事業者と契約を結ぶ際に支払う契約手数料のことです。
クレジットカード決済と近年普及しているQRコード決済では、この加盟店手数料に大きな違いがあります。
クレジットカード(3~5%)
これまでキャッシュレス決済の中心だったクレジットカード決済の場合は3~5%の加盟店手数料がかかります。
これだけの手数料がかかる理由として決済代行会社の手間が挙げられます。
クレジットカードを導入するためには店舗やお店が決済代行会社に申し込みを行い、さらにカード会社の審査を受けなければいけません。
決済代行会社とカード会社の2者が動くのでその分事務的な業務が多くなります。
また、審査が終わって導入ということになると、信用照会端末やカードリーダーなどの機材や端末をお店に設置してネットワークやシステムを構築しなければいけません。
こうした手間がかかるため、加盟店手数料が必要となるのです。
さらに米国でクレジットカード会社の収益を支えているリボ払いの利用者が低迷しているため、クレジットカード会社が儲からなくなり、コストを加盟店に転嫁してきているという事情もあるようです。
ただし、最近では米Square(スクエア)が格安の手数料でクレジットカード市場に参入してきたということもあり、他社の加盟店手数料も押し下げられている傾向があります。
QRコード決済サービス(無料〜カード加盟店手数料以下に設定)
お客がスマホでQRコードを読み取る方式のQRコード決済サービスなら、加盟店手数料が無料で導入できる可能性があります。
また、仮に加盟店手数料が設定されていたとしても、クレジットカード決済と比較すると大幅に割安である場合がほとんどです。
その理由としてクレジットカード決済よりも導入に手間がかからないということが挙げられます。
QRコード決済にも審査がありますが、クレジットカードを決済に使わないため、決済代行会社が直接審査をします。
1者のみが動くので、その分手続きなどの事務処理も少ないのです。
また、クレジットカード決済の場合はさまざまな機材や端末を購入してシステムやネットワークを構築する必要がありましたが、QRコード決済の場合はスマホやタブレット、パソコンにアプリをインストールするだけなので、導入に手間もかかりません。
ですから、加盟店手数料を無料にしたり、割安にしたりしても問題ないということです。
決済手数料
決済手数料とはお客がキャッシュレス決済をした際に決済事業者に支払わなければいけない手数料のことです。
購入代金の一定割合の額が手数料として上乗せされます。
ちなみに、この決済手数料を消費者に負担させることは法律で禁じられていますので、店舗や企業側が支払わなければいけないコストとなります。
こちらもクレジットカード決済の場合とQRコード決済の場合で見ていきましょう。
クレジットカード(4~7%)
クレジットカードの場合は、決済金額の4~7%が手数料の目安となります。目安と表現したのは、お店や会社の業種によって手数料の割合が大きく異なるからです。
例えばコンビニの場合は1~1.5%、百貨店では2~3%、その他小売店では3~5%、飲食店では5~7%が手数料の相場となります。
水商売系のお店では10%近い手数料を負担しなければいけないケースもあります。
なぜ業種によって決済手数料が異なるのか。
その理由は回収リスクに備えるためです。
薄利多売のビジネスや安定的なビジネスを経営しているお店は決済手数料が低く、景気に左右されやすく回収リスクが伴う業種の場合は高い手数料比率が設定されます。
このように、業種によって大きく手数料が変わるのですが、概ね4~7%に収まるお店が多いと思われます。
例えば、お客が5,000円の商品を購入し、決済手数料が5%だった場合、250円の手数料をお店や会社が負担することとなります。
お客がクレジットカード決済を行うたびに手数料が発生するので、クレジットカード決済の比率が高ければ高いほど、店舗や企業が負担する決済手数料の金額も増えます。
QRコード決済サービス(3%)
QRコード決済の手数料の目安は3%。こちらも業種によって割合は異なりますが、概ね決済手数料に関してもクレジットカードと比較すると大幅に割安となっている傾向があります。
また、LINE Payなどは「店舗の決済額が月額100万円以下は無料」というように、条件に応じて決済手数料を無料にしているケースもあります。
やはりQRコード決済は加盟店手数料と同様、決済に関しても手間がかからないため、クレジットカードよりも割安な決済手数料が実現できるのです。
それに加えて、QRコード決済の市況も大きく関係しています。
ここ数年、QRコード決済に参入する企業が非常に多くなり、競争が激化してきました。
各社とも加盟店とユーザーを取り込もうと躍起になっています。
そのため、キャンペーンを打って決済手数料を一定期間無料にしている会社も多いのです。
例えば先ほど挙げたLINE PayはLINE Pay専用端末、プリントQR、LINE Pay店舗用アプリのずれかを申し込んだ事業者を対象に2021年7月31日まで決済手数料が無料になるキャンペーンを実施しています。
ソフトバンクとヤフーが提携しているPayPayは2021年9月末まですべての加盟店の決済手数料が無料になるキャンペーンを行なっています。
こうして決済手数料を一定期間無料にすることで加盟店を取り込むというのが各社の狙いです。
もちろん、キャンペーンが終了した後は手数料を負担しなければいけませんが、それでもクレジットカードと比較すると大幅に割安。
加盟店手数料を加えたトータル的なコストで見ても、負担を大きく軽減することが可能です。
さらに、政府はキャッシュレス決済を普及させる目的で「キャッシュレス・消費者還元事業」を掲げています。
その中で、新しくキャッシュレス決済を導入する中小・小規模事業者に対して一定期間国が決済手数料の1/3を補助するという政策も計画されています。
特にQRコード決済の場合、キャンペーンや国の政策を利用することで、キャッシュレス決済を圧倒的な低コストで導入できる可能性が高いのです。
まとめ
- 1キャッシュレス決済には「加盟店手数料」と「決済手数料」の2種類がある
- 2加盟店手数料はキャッシュレス決済を導入する際に負担する手数料
- 3クレジットカードの加盟店手数料は3~5%ほど
- 4QRコード決済の加盟点手数料は無料もしくはクレジットカードの手数料以下
- 5決済手数料は消費者が決済したときに事業者が負担する手数料
- 6クレジットカードの決済手数料は4~6%ほど
- 7QRコード決済の決済手数料は3%ほどだが、無料の場合も
- 8キャンペーンや国の政策を活用することで、割安でキャッシュレス決済を導入・利用できる
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